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初音ミクライブ「SNOW MIKU LIVE! 2018」会場での実証実験レポート(R3他)!

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2018年2月9日(金)・10日(土)に、初音ミクのライブ「SNOW MIKU LIVE! 2018」を開催しました!

このライブは、「雪ミク(初音ミク)」が冬の北海道を応援するフェスティバル『SNOW MIKU 2018』の一環としてZepp Sapporoで実施したもので、その会場内で来場者が“リアルタイムを楽しむための仕組み”として、多様な技術を用いた実証実験を行いました。

 

そのひとつが、クリプトン・フューチャー・メディアが開発した“音楽にあわせてリアルタイムで3DCGキャラクターを歌い踊らせることができる技術”「R3」(リアルタイム3DCGコントロールシステム)を使用したライブ演出です!

ライブ本編内で、「R3」セクションとして3曲を披露!バンドメンバー紹介の盛り上がりを引き継ぐ形でスタートとなりました。

 


 

今回「R3」で使用した初音ミクの3DCGモデルは、昨年の『初音ミク「マジカルミライ 2017」』の企画展ステージで初お目見えした「17model」(イチナナモデル)!本公演のためにブラッシュアップしました。

冒頭、衣装の発光部分だけが浮き上がる形で初音ミクの姿が現れるという、これまでにない演出で登場。この発光の仕掛けは、ブラッシュアップにより「17model」に搭載した機能のひとつです。

 

 

「R3」セクション1曲目の「愛の詩」では、産業技術総合研究所(以下「産総研」)の技術「TextAlive」による歌詞が動くアニメーション映像(歌詞アニメーション)が、ステージ上部の大型ディスプレイに登場しました。歌詞が音楽とポップに連動し、ステージを彩りました。

 


 

2曲目は「ローリンガール」。前奏・間奏部分では、リアルなアーティストのように、ステージ照明によって初音ミクの姿の見え方を変化させました。

ストロボのように付いたり消えたりする照明により、光が当たると姿が見え、光が当たらないと見えなくなるという演出を採用。

これは、ステージ上の光をリアルタイムにセンシングし、3DCGの輝度に反映させることで実現した、新たな演出です。

 

中盤ではサビの“もう一回 もう一回”のコール&レスポンスを実施!初音ミクが観客に丁寧にコールのレクチャーを行い、会場の声は大きくなるばかりでした!

実はこの時、お客様の表情をセンシングして初音ミクの動作に反映させていました!表情センシングはKDDIの協力で実現。こちらも今回初の試みです。

まさに、初音ミクはリアルのアーティストさながら、お客様の表情を見て体を動かしていたということになります複数公演に参加した方は、公演ごとに微妙に異なる動作に気がついたでしょうか?

 

実際のライブ映像を一部アップしましたのでぜひご確認ください!

 

3曲目の前のMCでも、初音ミクがお客様の反応を見ながら公演ごとに違う内容・タイミングでおしゃべりをしていました。こちらも気がついた方はいらっしゃるでしょうか?

 


 

そして、3曲目の「白い雪のプリンセスは」では、雪ミクに早変わり!初日公演の終盤では実験的に、ステージ照明の色をセンシングして、照明の色を3DCGの雪ミクに反映するという試みも行っていました!

 

 


 

これら「R3」セクション以外の楽曲でも、実は多様な技術を使用していました。

「Snow Fairy Story」では、音楽を3次元コンピュータグラフィックスで彩る産総研の技術「Songrium3D」を使用した背景映像が登場。『SNOW MIKU 2018』のテーマソング「四角い地球を丸くする」では「TextAlive」を使用した背景映像を使用していました!
「TextAlive」特設Webページ >>

 

 


 

また、開場からライブ開演までの入場・待機時間に、スマホで会場BGMと映像のリアルタイム同期が楽しめるサービスとして「Songle Sync × MEC」の実証実験を実施しました

この実験は産総研が研究開発した、多数のスマホやPCを音楽に連動させることができる新技術「Songle Sync」と、富士通株式会社(以下「富士通」)が提供する「MEC」のコラボレーション企画として行いました。
「Songle Sync」特設Webページ >>

 

体験のためのアクセス情報はライブ会場入口でポストカードとして配布しました。

ポストカードに記載されている富士通提供の会場専用Wi-Fiに接続後、QRコードをスマホで読み込むと、会場BGMのビートや盛り上がりに合わせてスマホの画面に様々なCGアニメーションが表示される仕組みです。

来場者それぞれのスマホに一斉に同じ演出がリアルタイムに同期して表示されることで、会場での一体感を楽しむことができました。

また、画面をタップすると色や演出が変わるという仕掛けも楽しむことができ、入場後に早速アクセスして楽しむ方もいらっしゃいました!

 

 


 

今回のライブ映像は、2018年3月9日(金)22時15分からWOWOWでの放送が決定していますので、その他の楽曲も含め、ライブの様子をじっくりと見たい方はぜひチェックしてください!
番組の詳細 >>

 

クリプトン・フューチャー・メディアは、これからも積極的に新しい技術を取り込み、様々な創造的研究開発を行いながら、多様性のあるライブの実現を目指していきます。今後の展開にもぜひご期待ください!

 

「R3」公式サイト >>
『SNOW MIKU 2018』公式サイト >>
「SNOW MIKU LIVE! 2018」での実証実験に関するリリース >>
 創造的研究開発のご相談はこちらから >>
※本公演はNo Maps実行委員会の後援のもと実施しました